11月新刊

東大、人文書院青弓社、岩波、白水社平凡社から。

東京大学出版会

  • 高山博/池上俊一編『西洋中世学入門』
    中世ヨーロッパの史料に関する情報と,それを読みとくための技術・知識を1冊に収録.暦学,度量衡学といった史料を正確に読むための歴史補助学もふくめ文字史料の研究方法を体系的に整理,さらには画像史料や考古史料をも射程にいれる.西洋中世世界に関心をもつ人たちすべてに必携の書.
    chorolynさんも既に言及されてますが、やっと…漸く…出ます!って、もっと前の予定じゃなかったかしらん。

人文書院

青弓社

  • ノーム・チョムスキー(浅見克彦ほか訳)『知識人の責任』
    9・11直後から、自身の政治哲学を全面的に押し出してアメリカを批判しつづけた知識人・チョムスキー。その彼の原点とも言える書籍を全面新訳でお届けする。ベトナム戦争の犯罪性と知識人のありうべき行動、そして責任を鋭くえぐった本書は、近年続々と翻訳された彼の書籍を読むよりも彼の信念を強く感じ取ることができる好著である。上野俊哉や浅見克彦、野々村文宏の知識人論も所収。

岩波書店

  • ピーター・バーク(亀長洋子訳)『ルネサンスヨーロッパ史入門)』
    伝統的なブルクハルト的ルネサンス理解はもはや歴史の検証に耐えない.中世との連続性を指摘し,さらにイタリアやヨーロッパ各地で歴史的・社会的文脈の違いに応じて文化が新たに創造的な変容をとげてゆく過程に光をあてて,新しいルネサンス像を提示する.近代ヨーロッパ史研究の第一人者によるスケールの大きな解説書.
  • 益田朋幸/喜多崎親 編著『岩波 西洋美術用語辞典
    西洋美術に関する用語の,本格的かつ携帯に便利な辞典.画材,技法,様式,主義,グループ,神話・キリスト教などの画題,美術史全般にわたる用語など約2000項目を簡潔に解説する.項目は五十音順に配列し,冒頭に分野別の項目一覧表を付す.美術館での美術鑑賞,美術にかかわる読書,美術史研究などに必携の辞典である.

岩波・全書

  • 今野國雄『西洋中世世界の発展
    「高期中世」と呼ばれる10〜13世紀は現代ヨーロッパの精神的・文化的源流とされ,第2次大戦後活発に研究が行われてきた.本書は先行研究の成果に周到な検討を加えながら中世興隆期の全体像を描く概説書である.特に,当時の西欧に大きな影響を与えたヨーロッパ周辺部の動向に格別の注意が払われている.
  • 堀米庸三西洋中世世界の崩壊
    13世紀後半から16世紀初頭にかけての中世末期のヨーロッパは,新旧の様々な要素が複雑にからみあった時代であった.本書は,こうした新旧の要素や傾向を統一的な観点から理解する視座を与え,さらに歴史的個体としての「ヨーロッパ中世世界」の構造,そしてその成立・発展・崩壊を明快に跡づけた作品である.
  • 渡辺一夫フランス・ユマニスムの成立
    西欧近代精神の根幹をなすユマニスムがどのように形成され,ルネサンス期に開花結実したかを,豊富な資料を駆使し流麗な筆致で描出した労作.エラスムスを始めとするユマニスト達の生き方を,鋭い現代的感覚と深い共感を持って浮き彫りにする.1958年に刊行された著者の代表的作品を,全書として版を改めて刊行.

白水社

平凡社

  • 上野千鶴子成田龍一岩崎稔編著『戦後思想の名著50』
    戦後思想を形作った50冊の「名著」を読みなおしながら、戦後啓蒙の成立、戦後啓蒙の相対化、ポストモダン・ポスト戦後の3つの時代として日本の戦後思想史を描くことを試みる。