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月一研究会。今回は地元にて。近世バイエルンの聖体行列について。1569年のミュンヘンの行列を、史料から構成などを再構築した上で、社会的機能などを分析していた(と思う)。内容的にはあまり目新しさを感じなかったけれど、たんに早口の報告だったので、既に自分が知っていることしか理解できなかっただけなのかも知れない(というか、質疑応答を聞いて初めて、内容が掴めたところも多い)。
質問で出た、「観客」の問題は自分でも気になっていたところで非常に鋭いと思った。(今回の報告ではないけれど、)象徴行為についての研究で、プレゼンテーションする側の意図が語られる一方で、それがどのように受け取られていたかという点については殆ど検証されないまま、一足飛びに象徴の実効性について論られると首をかしげたくなる。象徴が社会のなかで意味を持つのは、たしかに提示する側と受け取る側の間で、その体系に共有される部分があるからなのだけれども、差異や複雑性を考慮した位置づけが試みられないままというのは、あんまり面白くない(史料の問題があるのは重々承知の上)。
ちなみに待降節なので、Glühweinをすすりながらの質疑応答だったり。(22日記)