大学出版

東大、中大

東大出版会

  • 鈴木博之ほか編『中世的空間と儀礼(シリーズ 都市・建築・歴史3)』
    社会構成・文化のうえでも多元性の明確になった中世――儀礼の場である空間が,それを取り巻く社会的な側面と密接に相互作用しつつ変容していくさまを,多様な建築類型・地域を対象に描き出す.
    収録論文中、以下の三本が関係ありそう。
  • 天野正幸『正義と幸福:プラトンの倫理思想
    正義とは何か.幸福とは何か.プラトンの『国家』では,「正義こそが人間を幸福にする」という議論が展開される.本書はその内容を原典テキストに即して読み解きながら,プラトンの思考を詳細に論じる.「正義」の概念を吟味し,ただ生きる以上にその生のあり方が「幸福」に関わることを示したプラトンの倫理を明らかにする.

中央大学

  • 中央大学人文科学研究所編『ケルト:口承文化の水脈
    中央大学人文科学研究所ケルト文化研究グループによる研究叢書としては四冊目になる本書は、「口承文化の水脈」を主題とし、これを三部構成で描き出すという形式をとっている。第一部はいわば“源流”の探究で、アイルランドの伝承説話群と聖人伝、『マビノーギ』の語り、ブルターニュの「短詩」が取り上げられている。第二部は、後の時代の文学的営為を素材として口承文化の展開を追って、一八〜一九世紀の小説、ジェイムズ・ジョイスジョン・モンタギューの作品が、媒質ないしは“喫水”としての口承性という流れの中で読み込まれていく。第三部は、アイデンティティとの関わりで、口承文化の豊穣な現前形態が取り上げられている。