Hinrichtung auf Sendung

巷で話題の某ラジオで公開された死刑執行の録音記録を聴く*1。約一時間ほどの放送で、街頭インタヴュ(「死刑の方法を知っているか」、「裁判員制度で死刑判決を下せるか」など)、ナレーションによる刑場の描写や手続きの説明、元刑務官の坂本敏夫*2とノンフィクション作家の大塚公子の談話、過去に行われた元最高検検事の土本武司へのインタヴュを交えて、件の録音記録が断片的に流れる。「死刑囚の待遇改善のために刑務官が秘密裏に録音し、編集したもの」というテープの性質、番組の構成や街頭インタヴュの仕方には留意する必要があるにしても、刑務官が執行役も兼ねることの問題についても触れられていたことは良かった。
死刑制度自体は、その存廃のみを単独で議論しても仕方がないと思うが、制度が存続している現状における執行役の心理的・社会的ケアについて、どのような議論があるのかには興味がある(ロクに調べてもいないけれど)*3。このあたりについての歴史的な観点からのアプローチって、畏友Gefängnis-Experte氏あたりは関心あるかな? そのうち、話してみたい気もする。

*1:cf. 死刑執行、瞬間の音を放送 trendy.nikkei.co.jp/news/index.aspx?i=20080508ax007t1

*2:cf. http://d.hatena.ne.jp/narrenstein/20080411/p1 新しい白いナイロン・ロープ

*3:cf. http://d.hatena.ne.jp/narrenstein/20061230/p1