What can you do with sociology?
- 奥村隆編『社会学になにができるか』八千代出版 1997年
学問とは、なにかを知り、考えるための「道具」です。《中略》では、社会学という道具を用いることで、なにができるようになるのでしょうか。社会学になにができるか。What can you do with sociology? これが、この本の主題です。《中略》私たちは、「知識」を得るよりも「考える道具」をみつけてもらうことを目的としています。そして、それぞれの考え方は、「できあがった学説」などではなく、「工夫して使えるようにする」ためのものです。「できあがった社会学」についての「知識」を求める人には、この本は期待はずれのものでしょう。(iii-iv)
目次
- 奥村隆「社会学になにができるか:なめらかさからの距離」1-38
- 浅野智彦「自我論になにができるか:関係・パラドクス・再帰性」39-75
- 奥村隆「儀礼論になにができるか:小さな秩序・大きな秩序」77-113
- 西阪仰「会話分析になにができるか:「社会秩序の問題」をめぐって」115-154
- 加藤秀一「ジェンダー論になにができるか:〈性別秩序〉をめぐって」155-198
- 市野川容孝「権力論になにができるか:死への自由をめぐって」199-244
- 葛山泰央「歴史社会学になにができるか:〈声〉の帝国」245-296
- 奥村隆「文化装置論になにができるか:人に努力させる仕組み」297-339
- 山田信行「世界社会論になにができるか:「内部」と「外部」の弁証法」341-376