Digitale Archive

著者の畏友より拝受。昨年の研究集会での報告を元にまとめられたもの。その際には、上掲の岡本氏がコメンテータを務めている*2。前半はアジア歴史資料センターのデータベースについての説明、後半は公共サービスとしてのデジタルアーカイヴについての試論。

Internet in der Forschung der Geschichte Japans

  • 岡本真「日本史研究におけるインターネットの学術利用:これまでの成果と、これからの課題」(『日本歴史』2010年1月号掲載予定)

Academic Resource Guide*1の運営者でもある著者の方から草稿を戴きました。小論ながら示唆に富む内容です。

Von deutscher Seele

  • 辻英史「『ドイツ精神』をめぐる論争:作曲家ハンス・プフィッツナーとその受容」『ドイツ研究』43 [2009], pp. 178-186.*1

いつもお世話になっている著者の方から戴きました。2007年のプフィッツナー演奏会を巡る騒動から、ドイツ社会と芸術の関係、そして「過去の克服」とユダヤ人問題の複雑性を考察。

Einführung in die Historische Wissenschaftslehre

寄稿者の一人である近藤先生から御恵贈戴きました。東大史料編纂所前近代日本史国際情報センターにおける歴史学・史料学と情報学とを結びつけ、デジタル技術やデータベース構築による新しい領域を生み出そうとする試みについての報告。2008年11月22日に開催された東京大学史料編纂所前近代日本史情報国際センター公開研究会「歴史知識学の創成」の内容を一部再構成したもの。
勉誠出版は人文学におけるコンピュータの利用について、多くの出版物を出しているようなので今後要注目。個人的にも、人文学/歴史学におけるコンピュータの利用について、ドイツでの動向も含めて、少し整理したい今日この頃。

Bericht über den Einsturz des Kölner Stadtarchivs

先々月のことになってしまいますが、ケルン市歴史文書館倒壊に関して、縁あって時評記事を書きました。

  • 平松英人/井上周平「ケルン市歴史文書館倒壊とその後:復興への道筋と『市民アーカイブ』構想」『歴史評論』714(2009年10月号)、88-97頁*1

脱稿が7月半ばだったので、その後の動きについては別途フォローする必要があるかなと思っています。
これに関して、来る11月13日(金)には、神戸大学にて研究会が開かれます*2。詳細は、史料ネット http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net/30201314.html をご覧下さい。

Mittelalter im Vergleich

  • 近藤成一ほか編著『中世:日本と西欧―多極と分権の時代吉川弘文館、2009年
    日本と西欧とを問わず、中世は、権力が分散し価値観が多極化した時代であった。日本・ドイツの気鋭の研究者が結集し、多角的な視点から、日本と西欧の中世世界を並列に比較・分析した意欲的な試み。国制と分権社会、環境と生産活動、多極的権力構造、心性の再現、巡礼文化、仲介者と越境者…。グローバルな視野で新たな「中世」像を紡ぎ出す。

2004年にドイツで行われた国際シンポジウムからの論集*1。縁あって翻訳協力をした。あとがきでも言及されているように、編者の方にはケルン市歴史文書館の件でもご協力を戴いた。改めて感謝したい。自分の仕事については、そのうち補足するつもり。

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Reformation in Europa

寄稿者の高津秀之・美和さん、栂香央里さんより拝受。三部構成のうち、第一部は2008年11月に行われたシンポジウムの成果*2

とりあえず、

  1. 森田安一「カルヴァン生誕500年を迎えて」

だけ目を通した。日本語で読める宗教改革期の文献について、ここ10年ほどの概観を与えてくれている。